今回の記事では、離乳食作りに水道水はNG?という疑問について解説していきます。
離乳食作りにおいて水は必須。我が子の体の為にも、なるべく安全な水を使ってあげたいですよね。
そんなママ向けに、水道水を使う場合に気を付けることについても解説しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
離乳食作りでもやっぱり水道水は気を付けた方がいいのかな?
敏感な我が子の為にもなるべく安全な物を使ってあげたい・・
水道水を使う時に気を付ける事はある?
一般的に生後6ヵ月頃から始まる離乳食ですが、お粥を作ったり野菜を茹でたり・・様々な場面で水は欠かせません。
そんな離乳食作りの時に、水道水を使うママは多いかと思いますが、「本当に家庭の水道水を使って大丈夫なのかな?」と疑問に感じたことはありませんか?
子供は成長していく過程で、内臓の機能も徐々に発達していきますがそれでもまだまだ未熟。
大切な我が子の為、離乳食作りにおいてもなるべく安全な物を使ってあげたいですよね。
そこで今回は、離乳食作りに水道水はNG?という疑問について解説していきます。
記事の後半では、ママも安心して離乳食を作れるように安全な水についても紹介しますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
離乳食作りに水道水は使える?
結論から先に言うと、離乳食作りに水道水を使っても問題ありません。
日本の水道水は、厚生労働省が定めている水道水質基準と、水質管理目標設定項目に基づいて検査されます。日本の検査基準は国際的から見ても厳しく、全ての検査で基準値内となった状態で私たちの家庭に届いています。
安全とはいえ水道水の中には、消毒する時に必要な塩素や発がん性物質のトリハロメタンがわずかながら含まれています。
トリハロメタンについては以下をご覧ください。
トリハロメタン(トリハロメタン、Trihalomethane、THM)は、メタンを構成する4つの水素原子のうち3つがハロゲンに置換した化合物の総称であり、溶媒や溶剤などとして利用されている。代表的なものにクロロホルム (CHCl3) がある。
トリハロメタンはヒトに対しても発がん性や催奇形性を持っているのではないかと疑われている。特に、水道水中から検出されたトリハロメタンについては濃度が高かったこともあり社会問題となった。また、同じく水道水中からも検出され、トリハロメタンの代表ともされるクロロホルムに関しては肝障害や腎障害を引き起こすことが知られているなど、トリハロメタンの中には急性毒性を持った物質も含まれる
水道水中のトリハロメタンは、汚染物質として混入したのではなくとも、浄水場などで塩素消毒を行った際に、水中にフミン質のような有機物が含有されていると非意図的に消毒副生成物として発生する
引用元:Wikipedia
このため、全くの無害というわけではありません。ですが日本の水質検査の基準値は、私たちが毎日飲んでも体に影響がない数値しか含まれていないので安心してくださいね。
- 水中に存在する有機物質と、水道水の消毒に使われた塩素(残留塩素)が反応することで生み出される物質。
- トリハロメタンは4種類あり、発がん性が指摘されている物質。その中の「クロロホルム」は、特に発がん性が高い。
- トリハロメタンは煮沸で除去が可能
健康被害がないとはいえ「やっぱり気になる・・」という方の為に、知っておきたい事や除去方法について、以下で解説しますね。
離乳食作りに水道水を使う時の注意点
ママやパパが飲んでも問題ありませんが、内臓の働きが未発達の赤ちゃんにとって、水道水をそのまま使うのは体に負担がかかってしまいます。
離乳食作りに水道水を使うことは可能ですが、同時に気を付けておきたい点が3つあるのでぜひ一度目を通してみてくださいね。
- しっかりと煮沸を行う
- 煮沸をしても完全に除去できない菌も存在する
- マンションに居住の家庭は貯水タンクの確認をする
1.しっかりと煮沸を行う
水道水に含まれるトリハロメタンや塩素を除去するには、しっかりと煮沸を行うことが大事です。完全に除去するために10分~30分は加熱しましょう。電気ポットの機能にある「カルキ抜き」を複数回繰り返すと、煮沸と同じ効果を得る事ができますよ。
「10分以上加熱しなくても、沸騰させるだけじゃダメなの?」と思われる方もいるかもしれません。
実は10分以上加熱するという事が大きなポイント。トリハロメタンには水温の上昇で菌が増加するという性質があります。
そのため、短時間の沸騰では逆に菌を増やしてしまう事になるので注意してくださいね。
離乳食作りに野菜を茹でたりお粥を作る場合でも、まずはしっかりと水道水の煮沸を行ってからにしましょう。
2.煮沸をしても完全に除去できない菌も存在する
トリハロメタンや塩素は煮沸によって除去することは可能ですが、水の中に存在する全ての菌を完全に除去することはできません。例を挙げると微量ではありますが、アルミニウムなどの金属類や有機化合物などです。
煮沸はトリハロメタンや塩素を除去するためであって、その他の菌は煮沸では除去しきれません。
煮沸で除去しきれない物質が気になるという方は、浄水器やウォーターサーバーの導入をおすすめします。
3.マンションに居住であれば貯水タンクの衛生面の確認
一軒家に居住の方は問題ありませんが、マンションであれば備え付けられている貯水タンクに一度貯水されます。
その後、マンションに居住している各家庭に給水されるのですが、この貯水タンク衛生面について把握しておきましょう。
貯水タンクの管理については各マンションによって異なります。定期的に貯水タンクの点検を行い、タンク内を清潔に保っている状態であれば大丈夫。
少し不安と感じた場合は、一度管理会社に問い合わせてみましょう。
タンクの容量が大きいものであれば、年1回以上の検査及び清掃が義務付けられています。
安全な水を使って離乳食を作る方法3選
ここからは上記で述べた注意点などを踏まえた上で、安全な水で離乳食を作る方法についてご紹介します。
- しっかり煮沸した水道水・・10分以上加熱したもの、または水道水を沸かした電気ポットを使用する
- ミネラルウォーター・・硬水は赤ちゃんの内臓に負担がかかるため軟水を選択する
- ウォーターサーバー・・あらかじめ不純物などが除去された水の為、沸騰させる手間などが省ける
1.しっかり煮沸した水道水
水道水を使って離乳食を作るのであれば、必ず10分以上加熱しましょう。
注意点でも述べましたが、大人の体に影響はなくても赤ちゃんの体には負担となってしまいます。煮沸によってトリハロメタンや塩素を除去することが、一番大事なポイントです。
また、煮沸によって塩素などが除去されると消毒効果は無くなってしまい、腐りやすくなります。
そのため水道水を煮沸した場合は必ず冷蔵庫に入れて保管し、なるべく早めに使いきりましょう。
離乳食作りの場合は保管せずに、1回で使い切る事をおすすめします。
2.ミネラルウォーター
離乳食作りに、市販のミネラルウォーターを使うことも可能です。ミネラルウォーターには軟水と硬水がありますが、どちらを選んでもいいというわけではありません。
ミネラルウォーターは、水の中に含まれているミネラルの量が多いほど硬度は高くなります。
内臓の機能がまだ未熟な赤ちゃんが硬度を口にしてしまうと、内臓に負担が掛かってしまい下痢などの症状を引き起こしてしまう可能性があります。
ですので、ミネラルウォーターを使う場合は必ず高度の低い軟水を選択しましょう。
赤ちゃんのミルク用として販売されている水もあるので、そちらを使用するのもいいですよ。
3.ウォーターサーバー
離乳食作りに便利で、安全性も考えた上で一番おすすめなのがウォーターサーバーです。
ウォーターサーバーの水の多くは、あらかじめ不純物が除去された状態であるため煮沸させる必要はありません。ボタンを押すだけで冷水も温水も出るので、離乳食作りの時短にも繋がり、忙しいママの負担も軽減されます。
離乳食だけでなくミルク作りも簡単に出来るので、早い段階からウォーターサーバーを導入する家庭も多いですよ。
ウォーターサーバーは月々の費用がかかったり、置き場所を考えないといけない部分がデメリットとなってしまいます。
ですが注文すれば自宅まで配達してもらえる為、わざわざ重たい水を買いに行く必要はありません。
また10分以上煮沸させる手間も省けるので、ママにとっても赤ちゃんにとってもメリットとなる点が多いです。
ミルク作りや離乳食作りに適したウォーターサーバーについては、以下の記事で詳しく解説しています。
まとめ:離乳食は水道水はNG?安全な水で作る方法紹介
- 離乳食作りに水道水を使っても大丈夫
- 水道水を使う場合は、必ず10分以上煮沸を行いトリハロメタンや塩素を除去する
- 安全性と離乳食作りの手軽さを考えるのであれば、ウォーターサーバーがおすすめ
今回の記事で、離乳食作りに水道水を使っても問題はないという事が分かっていただけたかと思います。
厳しい水質検査をクリアした上で家庭に届くため、日本の水道水は安全です。
ですが、離乳食作りに使うのであれば先に必ず10分以上煮沸し、トリハロメタンや塩素を除去してくださいね。
もし煮沸では除去できない物質が気になるのであれば、ミネラルウォーターを使ったり、ウォーターサーバーの導入を検討してみるのもいいかもしれませんね。
「本当にウォーターサーバーって必要なの?」と感じた方は、こちらの記事もぜひ一度読んでみてくださいね。