今回の記事では、ミルクを水道水で作って大丈夫?という疑問について解説していきます。
初めて子育てをする家庭では分からないことも多く、水道水を沸騰させずにそのままミルク作りに使ってしまったという事も少なくありません。
安全と言われている日本の水道水ですが、そのまま使うことで赤ちゃんに影響はあるのかについても解説します。
すぐにミルクを冷ましたくて、そのまま水道水を使ってしまったけど大丈夫?
水道水って少し塩素のにおいがするし、赤ちゃんの体に影響がないか心配・・
沸騰させずに水道水を使えたらミルク作りも少しラクなんだけど・・
赤ちゃんのミルクを作るには、まず熱湯を注ぎ人肌まで温度を下げてから飲ませないといけません。
一見簡単のようにも思えますが、毎回作るとなると時間と手間もかかるため意外と大変です。
特に子育てが初めてのママやパパにとっては、分からないこともたくさん。ミルク作りでも、慣れるまではあたふたしてしまう事も少なくありません。
そんな中、「ミルク作りに水道水を沸騰させずに使っていいの?」と疑問に思うことはありませんか?水ならどれも同じように感じますが赤ちゃんにどのような影響を及ぼすのか・・
今回はそんな疑問について解説していきます。
子育てが初めての方でも、この記事を読むことで安心してミルク作りが出来るので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
ミルクを水道水で作って大丈夫?
お腹を空かせて泣いている赤ちゃんを見ると、どうしても早く作ってあげたくなります。冷水を注げばミルクの温度も下がるため、そのまま水道水を使ってもいいかなと考える方もいるかと思います
ですが、水道水を沸騰させずにそのままミルク作りに使うことはおすすめできません。
ミルクを水道水で作ってはいけない理由は以下になります。
- 水道水は赤ちゃんにとっては負担になることも
- 貯水槽がある場合は管理方法を確認
1つずつ説明していきますね!
1.水道水は赤ちゃんにとっては負担になることも
日本の水道水は、定められている厳しい水質基準検査を通った状態で家庭に届いています。そのまま飲んでも体に影響がない状態のため安心と言われていますが、赤ちゃんにとってはまた別問題。
水道水には、菌などを殺菌する為の塩素と、トリハロメタンが含まれています。
私たちが飲み続けても体に影響を与える事はありませんが、免疫力が弱く内臓の機能もまだ未熟な赤ちゃんにとっては、体の負担となってしまうのです。
そのため水道水を使ってミルクを作るには、このトリハロメタンと塩素をしっかり除去させなければいけません。
私たちに害はないとはいえ、実は水道水にはいろんなものが含まれています。
2.貯水槽がある場合は管理方法を確認
マンションなどの集合住宅では、貯水増が置かれていることが多いです。そのためマンションなどに住んでいる家庭の場合は、貯水槽の管理状態についても確認しておくことをおすすめします。
貯水槽は、水道水を一旦タンクに貯めた状態で各家庭に届けられます。水を多く貯める為、カビなどが発生しやすく衛生状態が悪くなる傾向にあります。定期的に検査が行われ、清掃や管理がされていることがほとんどですが、全ての集合住宅でしっかりとした管理が行われているとは限りません。
貯水槽の管理状態に不安を感じた方は、一度確認してみましょう。
ミルク作りで水道水を沸騰させないといけない理由
水道水を沸騰させずにそのまま使うことで、なぜ赤ちゃんの体に負担となってしまうのか・・
その原因と体に与える影響について詳しく解説していきます。
消毒の為の塩素やトリハロメタンなどが含まれている
上記でも少し説明しましたが、水道水には消毒のための塩素やトリハロメタンという物質が含まれています。
トリハロメタンについては以下で詳しく解説しているので、ぜひ読んでみてください。
水道水に含まれるトリハロメタンとは・・
トリハロメタンとは、メタン(CH4)における4つの水素のうち、3つが臭素(Br)や塩素(Cl) に置き換えられた化合物のことです。
水道水に含まれるトリハロメタンは、浄水場や下水処理場の消毒で使われる塩素と、水中に存在するフミン質などの有機化合物の反応で生成されます。このように消毒によって生成される副産物のことを、消毒副生成物と呼びます。
うるのん【公式】より引用
日本の水道水は、厚生労働省によって厳しい水質基準が定められています。水道水に含まれている塩素やトリハロメタンの量も、人が飲み続けても体に影響はありません。
しかし大人にとって体に影響はなくても、赤ちゃんの体はまだ未発達で内臓機能も未熟。体に負担となるものを与えてしまうと、下痢などの症状を起こしてしまう可能性があります。
じゃあミルク作りに水道水は使えないってこと?
ミルク作りで水道水を使う場合は、トリハロメタンなどを除去するために10分以上沸騰させれば大丈夫です。
もし飲ませてしまい不安な方は小児科に相談
子育てを初めて経験する家庭では、何もわからずにそのまま水道水を与えてしまったという事も少なくありません。
離乳食が始まり体も発達してくる生後6か月頃までは、水道水を沸騰させてあげるのが理想です。
もし赤ちゃんに飲ませてしまい、少しでも不安を感じた時はすぐに小児科の先生に相談しましょう。
ですが水道水を飲んだ事がある方は分かるかもしれませんが、水道水をそのまま飲むと微かに塩素のにおいがします。
大人であっても水道水は一概に「美味しい」とは言えないので、離乳食が始まっても煮沸した状態で与えてあげることをおすすめします。
沸騰させた水道水でミルクを作る方法
水道水には塩素やトリハロメタンが含まれていますが、これらはしっかりと煮沸することで除去できます。
- 必ず10分以上沸騰させる
- 電気ポットを使用する場合は数回再沸騰させる
ちゃんと除去させるには、沸騰のさせ方にもポイントがあるのでぜひ以下を参考にしてくださいね。
必ず10分以上沸騰させる
水道水に含まれている不純物を除去させるには、10分以上加熱することがポイント。
「ただ沸かすだけでは駄目なの?」と思われる方もいるかもしれません。有害となるトリハロメタンは、加熱によって水温が上昇すると増加するため、短時間の加熱では有害な物質を逆に増加させてしまう恐れがあるのです。
沸騰させた後の水は冷蔵庫で保存することが可能ですが、沸騰させると水道水に含まれていた殺菌作用もなくなってしまうので、早めに使いきりましょう。ミルク作りに使う場合は1回で使いきることをおすすめします。
電気ポットを使用する場合は数回再沸騰させる
電気ポットでも、赤ちゃんの体にとって有害な不純物を除去することが可能です。
電気ポットを使用する場合は、1回の沸騰では除去しきれない為、沸騰を数回繰り返してから使うようにしましょう。
水の安全性を求めるならウォーターサーバーも
ウォーターサーバーの水はあらかじめ不純物が除去されているため赤ちゃんにも安心。沸騰させること必要がないので、そのままミルク作りに使うことができますよ。
また、ミルク作りに適した温度が出る温度調節機能を備えたタイプもあり、ミルク作りの時短や忙しいママの負担を減らすことにも繋がります。
ミルク作りにも適したウォーターサーバーについては、以下の記事で解説しています。
まとめ:ミルクを水道水で作って大丈夫?沸騰させないといけない理由
- 水道水を沸騰させずに、そのままミルク作りに使うと赤ちゃんの負担になる為おすすめできない
- 水道水を使う場合は、必ず10分以上沸騰させる
- ウォーターサーバーがあれば、時短かつ安全な水でミルク作りができる
今回は、「ミルクを水道水で作って大丈夫?沸騰させないといけない理由」について解説しました。
日本の水道水は安全な状態を保たれていることがわかりましたが、同時に赤ちゃんにとっては気を付けなければいけない点も見えてきたかと思います。
生まれた時から生きていくために水はとても大事です。
赤ちゃんの体のために、ぜひミルク作りにも安全で安心な水を使ってあげてくださいね。